HRTは、以下の10の根本的な鍵となる概念に基づいて、発想・開発されました。
1.生物統計学的数値(脳波、心拍数、皮膚伝導率、音声の特徴など)には、
そのひとの肉体的、精神的、情緒的およびスピリチュアルな状態が現れる。
2.呼吸および声のスペクトル分析は、
ひとの肉体的、精神的および霊的な本質を生物統計学的に評価算定するために行われる。呼吸は代謝を行うための基本的なサイクルであり、発声は呼吸の延長である。呼吸は、人がどのように生命力を吸収し、どのように自己を外界に向けて表現しているのかを明らかにし、声は、そのひとが何者であるのか、人生に何を求めているのかを伝達するために、人間が発展させてきたメカニズムである。それに対して、脳波は主にそのひとが何を考えているのかを明らかにし、心拍は主にその人が何を感じているのかを明らかにする。
呼吸と声はリアルタイムで相互に作用して、織物のようなパターンを形成する。さらに、バイオフィードバック信号のほとんどが音から構成されているため、呼吸(気音)分析することによって、脳波や心拍のような電気信号からわざわざ変換する必要がない、究極の振動源をフィードバックすることができる。
3.人の苦しみのほとんどは、現実の自己と潜在的な自己との相違から生じる緊張が元になっている。
この二重性はまた、現れているものと未だ現れていないもの、現実と想像(実と虚)、肉体と霊魂、という形でも現れている。これらの相反するものの間の違いを解消し、それを「組みたてて(assemble)」具現化するという、複合的操作を行なうのが「心(Mind)」である。
人生で遭遇する問題は、この緊張を解きほぐすための手がかりとして生じるともいえるだろう。人はみな、より浄化されるために、定期的に繰り返し、炎の中に投げ込まれているようなものである。100%純粋でなければ、本当に充分とは感じられないのはそのためである。古代の文書ではそれを、「火によって清められる」と表現しているが、それは、我々が完璧という言葉の意味を完全に体現できるまで続く。
4.あらゆる生物はみな完全にではないが、調和しながら生きている。
この自然共鳴は、各個人の「共鳴周波数(resonant frequency signature)」と呼ばれる。どんなものでもその共鳴周波数に導けば、自然な調和状態へと高められていく。連続したエントレインメント(同乗効果)は生物の内的秩序を整え、より高いレベルへと押し上げる効果を持つ。
[訳注-エントレインメントとは、連続して一定の周波数・振動を与えられると、次第にそれに同調していくこと]
オペラ歌手の歌声でワイングラスが粉々になるというのは、おそらく最も判りやすい共鳴転移(transformative resonance)の例であろう。もちろんワイングラスのような生命を持たない物質は、そのような混乱状態から、自分で元の形を取り戻すようなメカニズムを持っていない。しかしながら、人はみな、危機に陥ったり、人生を木っ端微塵に打ち砕かれるような経験を何度も繰り返しながら、そのたびに立ち直り、自己を再構築していくことができる。
「生命を賭けねばならぬような困難は、ひとを強くする」という古い格言がある。これは、強いストレス下に置かれると、人は混乱状態に陥るか、でなければ自ら気持ちを整理して、より高いレベルへと進むか、どちらかであるということを示している。成長するか後退するか、あるいは調和の取れた変化を遂げるか、不調和に陥るか、どちらかなのである。
5.マルチ感覚バイオフィードバックは人のリズムとものの見方、考え方を変えるための非常に優れた方法である。
ヴァイブラサウンド・テクノロジーは、感覚と、同時に存在するその人の調和振動をシンクロさせることで、脳のさまざまな部分と情報を共有することができる。HRTに最適の効果を持つ、まさに究極のバイオ・フィードバック・システムである。
たとえば、誰かが自分の名前をあなたに言うと、それはあなたの脳内のどこか1ヶ所に保存される。また、そこであなたがその名前を口にすると、それは2ヶ所に再配分される。さらに、その名前を書きとめると記憶は3ヵ所に保存される。またさらにそこで、あなたが自分の書いたものを目にすると、4ヶ所に増えるわけである。
言いかえるなら、脳内でその情報を保存する場所が増えるほど、その情報はより統合され、有用なものになって、記憶を引出したり、活用したりする事がたやすくなってくるのである。あなた自身の振動周波数で脈動する、暖かいリキッドクリスタル(液体結晶水)入りマットレスに横になって、その脈動がさざなみのように身体全体に伝わり、音となって耳を覆い、光となって眼を奪う情景をイメージして欲しい。
6.意識は、定められた時間のなかでは、2つのモードのうちどちらか一方にしか存在できない。
どんな出来事でも、その時、心はその経験に没入して散漫になるか、分析しようと狭い範囲に集中してしまうか、どちらかである。分析は重要であるが、極端にそれに固執すると、人生のあらゆる善きこと、幸福、喜びに至る妨げになることもある。
けれども、ユニークで魅惑的な多重感覚フィードバックを使ったHRTを使用することで、経験を新たなレベルで捉えることが可能になる。その場で、あなたの人格を整理しなおして、より高いレベルへと向けてくれるピーク体験(peak experience)へと導いてくれるのである。その結果生じる陶酔、至福感が神経ペプチドを放出させ、全身に「鳥肌」が立つような経験をする。そして、重い病にあるときに起こりがちな快感喪失(anhedonism)を和らげ、人生の喜びを味わう能力を取り戻すことができるようになる。その結果、意識の幅を広げ、生活の質を高めることも可能になるのである。
7.疲れたり、燃え尽きたと感じている人の多くは、
実際には充分エネルギーを持っているのだが、そのエネルギーの配分が偏っていたり、必要もないことに向けられていることが多い。このエネルギーは、肉体的なもの、精神的なもの、および霊的なもの、この三つの性質が一体となった「リソース(源)」から成り立っている。他からエネルギーを補給するより、現に存在するリソースを再配分する方がたやすく、かつよりバランスのとれた状態になることもある。
8.各個人に固有の全エネルギーは、
各々の(呼吸、音声の)周波数の振幅およびマグニチュード(大きさ)の測定値によって示される。共鳴度が高くなるほど、振幅は大きくなる。すなわち、利用できるエネルギー量も増大するということである。そこで、この増した分のエネルギーを、その人自身の自然な調和音に合わせて再配分することができる。
9.そこではすべての生命が一体となる、普遍的、基本的なひとつの時間軸がある。
音楽で言えば、それは倍音(オクターブ)を解決(訳注=不協和音を協和音に)する数である。このあらゆるものに共通の世界時(universal time)コードは、各個人の持つさまざまな周波数を統合するだけでなく、複数の人の、グループ化された各部分のすべてあるいはどれかを協和させることもできる。それは、各個人の構成部分が互いにつながりを持つように、複数の各人の構成部分同士をつなぐのである。
霊的な潜在的可能性の絶対純粋の原型が、実際の物理的現実として相対的に表現されたものが比率である。それは音楽理論のなかに最も端的に表現されている。西洋音楽の音階は、周波数の倍音を第2、第3倍音と、簡単に造ることができるよう便宜的に「平均化」されている。ユニヴァーサル・リズム(宇宙の普遍的リズム/Universal Rhythm)の自然倍音は、それとは異なる。音楽理論で、「大きなダイイシス(Great Diesis/‡)」と呼ばれる小さな分数比がある。数学的には125:128という値で表される、この小さな比率(約0.41半音=訳注)の分だけ、ユニヴァーサル・リズムの方が間隔が狭くなるのである。
≪訳注≫
Great Diesisについて: 音楽理論においては、基音つまり基本周波数の2倍の周波数を倍音(オクターブ)という。平均律では変調等を容易にするために便宜的にオクターブを12等分して音階を作っているため、その和音は完全な協和音ではない。純正律は基音の自然倍音(整数倍の周波数)のみで構成されているため、各音の周波数の比率が単純な整数比になり、美しい純粋な響きの和音が得られる。しかし、平均化された長3度を3つ積み上げるとオクターブになる平均律と異なり、純正律では、純正長3度を3回重ねてもオクターブよりわずかに小さくなる。その差をGreat Diesisといい、その比率が125:128である。以上は音楽あるいは音響学において一般的な用法であるが、HRTではそれに新たな解釈を加えて用いている。以下は、別項「Order Of The Great Diesis」からの抜粋である。
☆ 「大きなダイイシス(Great Diesis)」は、物理的な世界とスピリチュアルな世界、いいかえれば時間領域と周波数領域の間をつなぐ橋のようなものです。両者の間の差異は、音楽理論のなかに最も端的に現れています。(中略)
人間は振動を1秒ごとの波の数で計りますが、日常使われているこの秒という単位は、便宜的に分割された時間区分であり、何ら自然現象に基づいたものではありません。けれども大きなダイイシスは、その注目すべき調和倍音(harmonic overtone)を解決する能力によって、完璧な自然時間軸を定めることができます。整数比として大きなダイイシスを応用すれば、どんな複合振動からでも、その中に含まれる、真の調和成分(倍音)のパーシャル(部分)すべてを選別し、まとめ挙げて、測定し、さらにそれを比較することができますから、調和成分を今までよりずっと正確に探索することができるのです。また、大きなダイイシスを「基本周波数」とすれば、それを主音とする振動スペクトルとは逆転しているが、調和関係にある倍音を創りだし、そのすべてを統合することができます。つまり、それは、私達個人の部分同士をつなぎ合わせるだけでなく、私達みんなを、ユニバーサル・リズム(宇宙の普遍的リズム)の中でひとつにしてくれる、数です。そして、全体と各部分を統合するユニバーサル・セカンド(普遍秒)なのです。(中略)
ダイイシス(Diesis)という言葉の語源は、ギリシャ語およびラテン語で、「放す(to let go)」つまり送り出す、あるいは解放するという意味です。音楽家は伝統的に、オクターブを完全に解決(等分)するために必要となった「周波数拡大(stretch)」によって生じた、緊張音の解決を表記するのに、二重短剣符(‡=diesis)を用いてきました。私達はそれを、人々が生きていくなかで生じた緊張を解放する手助けをしたいという、私達の望みを象徴するものとして用いています。人生は常に思い通りに運ぶわけではありません。現実の自己と未だ現れていない潜在する自己との間の相違を解決し、それをより高く、複雑なレベルへと送りだし、あるいは拡大して、統合された、純粋で神聖な本質のレベルまで高めること、これをみんなができるようになることが、私達の真の望みなのです」
以上抜粋 ☆
時間軸比としての大きなダイイシスは、アナログとデジタルのベクトル処理の微分式を解いて、時間領域とスペクトル領域の間のスムースな転移を可能にする。人の行動はすべて、相対的時間の時間領域で行なわれる。しかし、その行動の結果が現れるのはすべて、周波数のスペクトル領域あるいは相対的振動の内に限られる。大きなダイイシス は、HRTバイオフィードバック療法プログラムの基礎的概念となって、人間の変容を促すことを可能にしてくれた。今では、世界中でさまざまな出力源を利用して、HRTプログラムを体験することが可能になっている。
この比率は、周波数に変換され、重力、音、光および人間の生物統計学等のあらゆる波動現象に共通する基本(fundamental)となっている。言いかえれば、我々人間すべてを、ユニバーサル・リズムの整数比のように互いに結びつけ、各個人にとって悪いところを修復するより、良いところを高めることを基本にしたセラピーを可能にするのは、数であると言えるだろう。
10.HRTのプロセスは、液体あるいは気体でありさえすれば、どんな物質にも適用できる。
HRTによって、変容を助けるリソースとして、極限技術水準の物質も造りだされている。人体の70%は水によって構成されているが、HRT技術によって浄化、変換された、優れた調和成分水(harmonic water)は、その体内の水の状態をより良くすることができるのである。液光(liquid light/液体のように流れたり、分れたりする光-=訳注)と呼ばれる、この調和成分水の小滴は、あなたが余分なエネルギーを必要としているときに、純粋なエネルギーを供給することができる。
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HRTは上記のすべてを、シンクロさせ、ひとつの整然とした経験を造りだします。それがハーモニック・レゾリューションの真髄なのです。想像したことが現実になり、潜在していたものが実際に現れるのです。エネルギーは増大し、癒しが訪れます。何を目指し、どんな目標を立てれば良いのかが、はっきり見えてきます。
新しい感覚・・・、統合される時がやってくるのです! Wow!!