位相(Phase)とは、複素波形のピークが、どのような位置関係にあるかを示すために用いられる用語である。ある複素波(複数の周波数)を扱う場合に、互いに波のピークと谷が重なっているか、離れているかを現す言葉という言い方をすることもできる。同相(In Phase)であれば、複数の波のピークと谷が一致しているということであり、異相(Out of Phase)なら、各々の波のピークと谷は完全には重なっていない、ということを現す。位相は円形(サークル)に表示され、ゼロから360度の角度で示される。位相分布は、音のパーシャルについてのみ用いられ、スペクトル・エッセンスの画面に表示される自律パーシャル(Autmatous Partials)については言及されない。パーシャルが同相であるというのは、過渡的(一時的)に並びになっているということを示し、「ほどなく何かが現われるところだ」ということを意味する。異相状態で(高度に分布した)振動署名であれば、相対的に安定した、静かな混沌状態であることを示す。
位相分布の表示法は2種類ある。
1.位相のコヒーレンシー(一致度)-同相か異相か-:理想的な位相の状態とは、同相の成分と異相の成分が同じくらいで満遍なく分布している状態である。全パーシャルが位相0あるいは360度であれば、その結果生じる音は、パルス音かクリック音のように聞こえる。複素パーシャル同士のフェイジング(位相の整合)も、その現実と仮想成分の関係によって形成されるため、このページで見ることができる。ズーム機能を使えば、さまざまな帯域を拡大画面で見ることも可能である。
2.位相分布はまた、極性表示データページ(polar view data page)でも見ることができる。この表示法は典型的な時計文字盤式で、0あるいは360度のときは12時、90度は3時、180度は6時、270度は9時のところにあたる。この文字盤全面に満遍なく分布していれば,理想的な分布状態であり、そのひとがものごとを成し遂げる能力を持っているということを示す。この具現化サイクル(文字盤)の4つの象限(90度ずつの4つの部分)には、それぞれの象限でそのひとがどのくらい機能しているかが現われる。(データページの極性表示の下をクリックすると、極性→線形→極性という風に表示が変わる) 位相サイクルの各象限に存在するマグニチュードの合計値はその図の四角に表示される。各象限に25%と表示されていれば,正常な分布であるといえる。
具現化サイクル:
思考 =90° ~ 0°
表現 =0° ~ 270°
行動 =270°~ 180°
具現化=180°~ 90°
ハーモニック・レゾリューション分析-限られた分布の例