3-21 ピーク体験 無上の精神状態 

ひととして生きていくために避けることのできない、様々な悩みや苦しみをかかえてもがいているあなたに、仲間のひとりとして、心からの挨拶を送りたい。

「いったい、この星は、人間は、どうなってるんだ!」

とはいえ、たとえ一分間でもよく考えてみれば、誰でも人生には、「何もかもすべて順調で、整然とし、健やかで完璧な平和に充たされた状態で、目標に向かって進んでいるという確信を抱きつつ、人生の深い喜びを感じていた瞬間があった」ことに気づくだろう。山の頂で、浜辺で、あるいは、愛するひとの腕のなかで感じた永遠の瞬間、魂のふるえるような深い霊的体験、そして、人生における自分だけの特別な時間・・・、そのような「至福のとき」は、そうたびたび経験できるものではなく、また長く続くものでもない。意図すれば簡単に実現できるというものでもない。けれども、その感覚は、だれでも一度味わったら、決して忘れることのできないものだ。

この素晴らしい、だが稀な心の状態を表現するために、

「ピーク体験 Peak Experience」という言葉が造られた。最近では、この分野に多くの関心が集まるようになり、実際の体験自体と、そこから得られる効果を表す「ピーク状態 Peak state」「ピーク・パフォーマンス Peak performance」などという言葉を厳密に区別する必要が生じてきた。まず、最初に「体験」が起こり、それによって心が「ピーク状態」という特殊な状態になる。その結果が「ピーク・パフォーマンス」となるのである。この特殊な心の状態も、その結果生じるパフォーマンス《でき映え、成果、行動》の向上も、すべては体験の産物であるが、体験そのものを説明描写するものではない。

では実際のピーク体験とは、いったいどんなものなのか?
体験中に、「これがその体験である」とどうやって判るのか?
観察者は、そのひとが体験中であるのを、どうやって知ることができるのか?
自分の体験が質的量的にどのようなレベルのであるかを、どうやって判断するのか?
意識が高まる、逆に妨げられるのは、どんな条件、状態のときなのか?
意図して、この体験を成就することができるようにするには、どうすれば良いのか?

これらの質問はすべて、Dr. Galitzerと私ダン・エステスが、8年の間、世界中の研究者達と協力して、答えを見出そうと努力を続けていたものである。

「成功とは1%のひらめきと99%の努力のたまものである」とよく言われる。

これは確かに長い間真実であったろう。しかし今や、それは変わろうとしている。実際、最近では、逆の現象が起こってきているように思われる。みんな、かつてないほど努力しているのに、ひらめきの方はなかなかやってこないのだ! あれも試み、これも見、考える限りのことはすべてやりつくした挙句、人生に「興味を抱き続ける」ために、残された可能性はわずかになってしまったことに気づく。ひらめき、インスピレーションがなければ、何を目指すべきか目標さえ判らない。目標のない人生は退屈で、おもしろくない。だからこそ、ひとはピーク体験を追い求めるのである。

遥か昔から、ひとは様々な方法を試してきた。炎のまわりで踊り、自然や先祖を崇拝し、音楽や瞑想、あるいは自己否定(自己非難)や社会活動を行ない、果てはドラッグまで試してきた。そのすべてに共通しているのは、人生の意味と目的を探求し、このような体験はすべて、いわゆる「変容された状態 Altered State」と呼ばれる、非日常的精神状態へとつながるという事実を確認することにある。

このようなピーク体験の特性については、すべてではないが、大半は既に文書による報告がなされている。私達が調査した中から一部を抜粋してみよう。

ピーク体験とは:

・ 思考とかかわりなく、自然発生的に生じるものであり、意志によって、あるいは意図的に起こすのは困難である。体験者の多くは、「人生で数回しか体験していない」と報告している。

・ ほとんどすべての体験が、心地よく感じるポジティブなものであり、通常、文頭で挙げたような《至福や高揚、充実感等の》感覚および「悟り(気づき realization)」を伴っている。

・ 体験は、様々なレベルの気づき(悟り)を経験しつつ、完結にむかって段階的に進行していく。そのために特定の順序に従った展開を見せる。そうでない場合、体験は完結しないまま終了することになる。

・ ピーク体験には、体調が良いことや霊的意図を抱くこと、加えて、適切な呼吸や、(瞑想、精神コントロール法、光学機器等)意識を高めるための効果的な方法、感覚共振、意識の錨として作用するアロマの使用、そして途中で必要なアシストをしてくれる訓練を受けたオペレータなど、複合的に作用して、体験に至るのを助けてくれる、多くの補助要因がある。

・ この他に、意識状態を高めるのを妨げるような要因もまた存在する。エネルギーの不足、これから起こる体験過程や変化することに対する恐れ、あるいは感情的なブロック、自己のコントロールを放棄できない、自己発見に集中できるような時間がない、(外界からの感覚的な刺激に気を取られるすぎる)行き過ぎた快楽主義、あるいは逆に、(健全な喜びすら体験できない)行き過ぎた禁欲主義などは、体験の障害となる。さらに「変な(おかしな weird)人」と思われたり、自分が変なことをするのではないかと恐れたりすることも、達成を困難にする要因である。

・ 状況をコントロールして、何らかの変化を起こそうとする、他の経験主義的方法とは異なり、ピーク体験では、コントロールを放棄し、逆らわず、ただ「流れのままに」在ることが要求される。

・ 体験中は時間の観念がなくなる。時は流れていくが、そこには速度も方向も存在しない。さらに空間も存在しなくなる。したがって、ある地点から別の地点へと瞬時に移動することが可能になるのである。

・ ヒーリング(癒し)は、恐れの消滅、感情的カタルシス、許し、受容、生き続けたいという意欲などと結びついた内からの変化に結果、得られるものである。

・ 大きな決定をしたり、創造的アイディアや力強い気づき(悟り)を得たり、より良い人間になりたいという強い願いを抱くことから、人生(生活)の質が改善されていく。

これら体験者の報告から、

人生に満載された多種多様な困難は、ピーク体験によって解決することができると、私達は信じるようになった。心はリラックスし、肉体には活力が甦り、体調も良好、ムードが変って、ふるまいも変化する。さらに、苦しみも和らぎ、感情を解き放つこともできる。創造力が激しくかきたてられて、物質を超越し、真の閃き、霊感がもたらされる。他にも様々な変化が現われて、人格が統合されていくのである。

禁欲主義その他の理由で、これを妨げると、病気や不調の要因となるだけでなく、症状の悪化や持続的な活力の低下を招く大きな要因となる。したがって、いかに、この「非日常的」状態を、生活の中で「日常」化するかを学ぶことが、近い将来、すべての人間の目標となるにちがいない。

前にも述べたとおり、このようなピーク状態に達するためには、さまざまな方法が試みられている。

ヴァイブラサウンドは、 そのさまざまなテクニックの長所を、

ひとつのコヒーレント(一様)な体験へと結集させた、最先端の神経工学の賜物であり、現在、世界中で、プロのヒーラー達に広く用いられている。ABCやCBS、NBC、CNNなど各テレビ局、Next Step、Beyond 2000、Future Science、Science Frontierなどの番組にも取上げられ、アメリカ国内のみならず、海外でも多くのメディアの注目を集めている。

その「Techknowledgy《認識情報工学ほどの意》」は、光、音、色彩、意図、アロマ、呼吸及び強力なヴァイブレーションを、音楽と心地よくシンクロさせて、あなたに、脊椎に電気が走るような、圧倒的高揚感を経験させてくれる。音楽によって、内側からマッサージされるような、その感覚が、あなたをリラックスさせ、リフレッシュすると同時に、すっきりした活力を与えてくれるだろう。

身体の主要な感覚入力をすべてシンクロさせると、それが心を整然としたものに凝集させ、感覚共振と呼ばれる状態にした結果、ピーク体験が生じるのである。既に述べたような効果のみならず、この「再生されるインナーティメント*(regenerative innertainment)」は、あなたが自分で、ストレスをコントロールしたり、創造性を充分に発揮したり、感情を解放したりできるようにする助けとなってくれる。またさらには、自己発見や霊的進化に至る道を拓くことも可能にしてくれるだろう。

ヴァイブラサウンドについてもっと知りたい、あるいは実際に「ピーク体験」を味わって見たいと思われる方は、「ヴァイブラサウンド・コーナー」まで、是非一度アクセスしてみてください。

インナーティメントinnertainment:entertainment娯楽とは異なり、自らを内から楽しませ、慰め、喜びを与えること

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