2-15 現実と想像(仮想) 普遍の潜在力を具現化する 

 

「仮想/想像の-imarginary」という言葉は、

現実的でない何かを暗示するものと思われているようで、ちょっと不運な使われ方をしています。けれども、真実を越えるものなど、どこにも存在しません。現実(実)も想像(虚)も共にリアルな概念なのです。「現実」と「想像(仮想)」という言葉を、それぞれ、「実在」と「潜在」という言葉に起きかえると、理解しやすくなるかもしれません。他にも下記のように、同様の概念を説明することのできる言葉があります。

現実/実(real ) : 想像・仮想/虚(imaginary)

実在(actual ) : 潜在 (potential)

顕在(manifested) : 未顕在 (unmanifested)

有形(tangible) : 無形 (intangible)

肉体的(physical) : 霊的 (spiritual)

このような言葉のなかでは、「実在と潜在」というのが、私達が意図している意味に一番近いように思われます。それでも、あえて「現実と想像(仮想)」、あるいは「実と虚」という表現を使用しているのは、振動信号発信やプロパゲーション(信号の伝搬)、解析といった領域について論じるための複雑な言語を既に開発している仲間のエンジニア達の強い勧めに応じたからに過ぎません。科学の多くの領域で、このふたつの用語は、直接時間/空間距離領域と反転周波数領域の相違を明らかにするために使われています。
《訳注=「現実の」「実際の」という意のrealという語は、科学用語としては、実数real number、実時間real timeなど、「想像の」という意のimginaryは虚数imaginary number,虚軸imaginary axisなどと用いられ、「実」と「虚」という概念を現している》

この普遍の宇宙に存在するすべてのものは、一体となって振動しています。

そのひとつひとつが、「超ひも理論」でいう「超ひも(superstring)」、すなわち同時に12の次元で振動する小さなひも、であると考えられています。ひもを造りあげるための形態形成情報は、ふたつの絶対波、虚(正弦)と実(余弦)の要素からなる、エネルギーの三者一体の関係から得られます。このふたつの波は、複素(斜辺)波と呼ばれる、第3の絶対現実によって結合、解決されます。これは例えば、ひとの肉体と霊魂のへだたりが、複雑な心の働きによって解消されるようなものです。

ひとつひとつの振動には、既にそれ自身の形態の一部として具現化されている部分もあります。私達の身体は、その「具現化された」自己の、まさに最適な実例といえるでしょう。それでもなお、私達の未来には、未だ謎に包まれて隠されている潜在的可能性がたっぷり残っています。創造の目的は潜在力の具現化(actualization of potential)です。数学の分野では、この概念を「現実の大統一(grand unification of reality)」と呼んでいます。

もうひとつの例としては、楽器によって創り出される信号があります。

楽器という装置自体は、 豊かなバラエティに富んだ音やメロディを奏でることができますから、音楽を構成する上での「潜在的(可能性)」の部分と見なすことができます。一方、演奏法はそれとはまったく異なり、アタック(振幅が急激に大きくなる)、サステイン(維持)、リリース(小さくなって消えていく)ディケイ(徐々に小さくなる)と呼ばれる一連の変調が、演奏家によってリアルタイム(実時間)で行なわれます。この楽器(潜在)と演奏法(現実)のふたつの要素は、心によってひとつになり、その(統合された)短い時間間隔(タイムスライス)の間だけ、楽器の潜在力が表に現れ、具現化して音楽となるのです。
《訳注=変調:振幅,周波数,位相、特性などを一定の法則で変化させる。
タイムスライス:コンピュータで複数の作業を並行して行うときは、各々の作業を少しずつ切り替えながらする。その切り替える速さのこと》

音楽に限らず、他のすべてのヴァイブレーション(振動)についても同じことが言えます。

振動はみな、実と虚の要素を持っています。人間の脳波や心拍、声のパターン、すべてこのふたつ対になった形で現れます。これは、「話す」という行為には、声という、肉体(密度や体内の空洞など)から発生する部分と、話の内容という、私達が考えたり、感じたりすること、つまり潜在的可能性、あるいは現時点での能力から生じる部分があります。人間心理学の分野では、本人が主張する(通常は潜在的)自己と現実(通常は実際)の自己の相違は、この両極性によるものであると考えられています。人間の苦しみ(そして逆に歓び)もみな、この自分の思っている自己と実在の自己との差から生じるのです。この相違がきっかけとなって「ブラックホール」が出現し、そのひとの環境に存在するあらゆる共鳴パターンをそのなかに引き込んで、そこから、流れ落ちる滝のように、次から次へと何かが起こるが、それがどこから生じるるか判らないという状況をあふれさせているのです。

この相違をバランスのとれたものにすることが、人生の最終目標となります。

そのためには、潜在能力を現実のものにする方法を学ぶ必要があります。i-drop製品もまた、この概念を用いて製造されています。HRTのホストコンピュータによって分離された、実と虚の要素を、それをさらに増幅することのできる、特別に「俊敏で洗練された(smart)」パワーアンプに送りこみ、そこから反応室へとアウトプットして、その状態についての情報を、すべて同時にホストコンピュータへフィードバックするのです。反応器はごく普通の浄化水で満たされています。フィードバック情報の流れが充分な量になると、水はふたつの信号の差を、「実対虚の両耳位相決定 (binaural phasing of R : I)」を通して、解消せざるを得なくなります。その結果、水は空洞現象《力学的攪乱によって気泡を生じること》を起こし、気化した後、再び凝縮されて、無限の潜在力を秘めた100%純粋な物質へと変化します。この驚くべき物質を用いることで、思いしなかったような新しい能力を解き放つことができるのです。

i-drop蒸留器

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