1-15 HRT音声分析は「ぬちゃっ」を「さらっ」にしてくれるイメージ! 

連載「HRT音声分析って、なんだろう?」 15

精神科医 Kさんとの意見交換 後編  山田 剛

 

HRT音声分析を日本に紹介し始めた2007年の年末に、

HRTセッションを体験したKさんは精神科医。

当日は、スタジオで、様々な意見交換を行い、

専門家の視点での貴重な意見や感想を伺うことができました。

 

その後も、年末年始にかけて、SNSで意見交換が続いたのですが、

面白い内容だったので、一部抜粋して紹介したいと思います。

 

(前回よりつづき http://hrt-studio.com/archives/1607 )

 

 

■SNSメンバー Iさん

 

「治るとは先に進むサポートをすること」ですか!

なんかカッチョいいですね!

 

実際、治るっていうのは単に病気を治すのではなく、

本来の「健康の回復」にあると思います。

人間はもともと健康な存在なのだと。

いくら病気を治しても、不健康な人はいますよね。

 

もとに戻るっていうのも、

どのレベルで戻るのかってことだという感じがします。

まあ、不健康な自分が偉そうなこと言えませんが(笑)

 

■山田 Iさんへの返信

 

>実際、治るっていうのは単に病気を治すのではなく、
>本来の「健康の回復」にあると思います。
>人間はもともと健康な存在なのだと。
>いくら病気を治しても、不健康な人はいますよね。

 

肉体面では、加齢などの要因もあるけど、

「どのレベル」に復活できるかという視点はありますよね。

 

「病気を治しても、不健康な人」は、

(ウィルスや先天的な要因など、例外はあるけど)

存在に病気の原因があるのではなく、

存在の「あり方」に原因があると考えられるわけですよね。

 

生活習慣や日々の意識状態だったり、対人関係だったり、

症状の要因は様々なので、

対症療法で真の健康を手に入れるためには、

症状を緩和した後の本人の自覚が重要と言えるかも?

内在している自然治癒力を効果的に活用できるように・・・。

今回のKさんとの意見交換は、心療分野でのお話だったので、

少々HRTとこじつけちゃいますが、

「秩序と混沌」のページの中で、進化について記述があります。

http://hrt-studio.com/archives/1598

この内容をベースに考えると、

心療分野では「元に戻る」ということは、

「進化しない」ということに繋がるような気がします。

 

進化は「混沌」と「再構築」を繰り返しながら進んでいくのだとしたら、

心療的なアンバランスを感じたときは

「ヘビーな混沌状態」にいると解釈することもできます。

ここで元に戻っちゃうと、

より高いレベルの秩序に進化しようとしているプロセスを逆行させてしまうことになる。

 

以前いた秩序に戻っても、

存在の進化しようとするプログラムは停止しないので、

また「混沌」に振り子が振れて、同じ状態を繰り返してしまう。

階段を一歩上に踏み出すと、新たな自分の再構築が始まり、

後戻りしないプロセスを進むことができるようになると思うのだけど・・・?!

 

「心身の健康」って、複雑に関連しているから、

最終的には「バランス回復」という概念に落ち着いちゃうのかな?

まあ、簡単なようで、奥が深いテーマです。

とにかく大切なことは、自分が健康な存在で、

美味しいお酒を楽しめるようにコンディション調整することですかね?!(爆笑)

<結局、オチはここだったりして・・・

今年もよろしく!

 

■Kさんからの返信

 

山田さんの説に賛成~!

結局「ヘビーな混沌状態」になっちゃうのは、

もともと「構築」されていたものが、

いびつだったからだと思うんですよ。

 

混沌自体は悪いことではないんですが(何かが生まれる力なのですから)、

構築の時は、水の結晶のようにきれいな形でさらりと固まり、

必要なくなれば、また水にもどり、というのがいいと思うのです。

私のイメージでは、精神状態を崩した状態だと、

混沌の質感が、ぬかるみみたいな“ぬちゃっ”とした重い感じで、

再構築しようにもなんかさらりと形をつくれない、みたいなイメージです。

 

だから元々泥がまじったまま構築してきちゃったから

「ヘビーな混沌」になっちゃうわけで。

病気における気づきとは、

この泥をふるいにかけて取り除くような、

自分の本質である「きれいな水の部分を頑張って思い出そうよ!」

みたいな過程だと思います。

良くなっている人は、必ず気づきがある。

元の彼らにすっかり戻ることはないです。

 

あーなんかつい熱くなってしまいました。

HRTは、私の中では、「ぬちゃっ」を「さらっ」にしてくれるイメージ。

なんか余計わかりにくいですかね??

 

■山田 Kさんへの返信

 

>構築の時は水の結晶のようにきれいな形でさらりと固まり、
>必要なくなればまた水にもどり、

 

きれいな変容のイメージですね。

ピュアな状態での変容って、無理がなく自然体な感じがします。

 

>元々泥がまじったまま構築してきちゃったから「ヘビーな混沌」になっちゃう

 

この不純物を、論理的に理解できたり、

又は感覚的に視覚化できたりすれば、

気づきへのサポートは、スムーズなのでしょう・・・。

でも心のブロックが強固だと、

それを受け入れてもらうまでが、大仕事のような・・・?

万人向けのスキルがない分野だからこそ、

カウンセラーの経験や情熱が必要とされるんでしょうね。

 

HRT音声分析で、クライアントだけでなく、

セラピストや専門家も全員ラクになった!!

っていうストーリーは、All Happyで、なかなかよろし!(笑)

 

(了)

 

■以上が、療法的な視点からHRT音声分析を考察した意見交換のログでした。

 

「生物は本能的に進化を目指しており、

HRT音声分析による調和的変容は、進化をスムーズに加速させる」

私は、このような思いに至りました。

 

現状で留まろうとしても、

進化の振り子は自然に振れてしまうようです!?

そうならば、自ら意志して、

調和的に進化・変容することを目指してみるのも良いと思います。

 

HRTスタジオの情報・予約: http://hrt-studio.com/

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