<連載3回目>音や光で、本当に脳波は変わるのか? 「エントレインメント」について

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「音・光と脳の最新研究」も今回で第3回です。
前回は、MITが長年研究を続けている「40Hz」の光と音について紹介しました。今回は、もう少し基本に戻って、「そもそも音や光で本当に脳波は変わるのか?」という話です。



 

 

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■ 音や光で、本当に脳波は変わるのか?
結論からいうと、一定のリズムで光を点滅させたり、音を聞かせたりすると、そのリズムに対応した脳の活動が現れることが分かっています。
例えば、一定の間隔で光を点滅させる。あるいは「カッ、カッ、カッ……」と一定のテンポで音を聞かせる。すると脳波にも、そのリズムに対応した変化が現れます。


■ 脳が外のリズムに「同調」する
こうした現象を「エントレインメント」と呼びます。日本語では「同調」や「引き込み」と訳されます。
脳には、もともとさまざまなリズムがあります。そこに一定周期の光や音が入ると、神経活動のタイミングがその刺激に反応します。前回紹介した40Hzの光や音の研究も、この性質を利用しています。



■ ただし、脳全体が40Hzになるわけではない
ここは重要です。「40Hzの光を見れば、脳全体が40Hzになる」という単純な話ではありません。光なら視覚に関わる場所、音なら聴覚に関わる場所がまず反応します。人によって反応の強さも違います。

つまり、
「この周波数を使えば、誰でも同じ反応になる」
というものではありません。


■ 研究は「その先」へ
MITの40Hz研究が面白いのは、単に「脳波が40Hzに反応した」という話で終わらなかったことです。マウスを使った研究では、その後、神経細胞や血管、免疫に関わる細胞、脳内の老廃物を排出する仕組みなどにも変化が見つかってきました。

研究の関心は、
「光や音で脳波は変わるのか?」
から、
「脳のリズムが変わると、その先で何が起こるのか?」
へ進んできています。



■ 「何Hz」だけでは説明できない
ここまで3回紹介してきて、少し共通点が見えてきました。同じ40Hzでも、光なのか、音なのか。刺激の強さや時間、その人の状態によって反応は変わります。第1回で紹介した睡眠中の研究でも、「何Hzか」だけではなく、「いつ音を入れるか」が重要でした。

脳は単純な機械ではありません。
「この周波数なら、この効果」
と一対一で考えるのは、少し乱暴なのかもしれません。


ここまでの研究内容を踏まえて、最後に僕の私感を加えさせてください。
自分の音声を分析して生成した周波数を使うサウンドサウナセッションでは、あらかじめ決められた特定の周波数ではなく、その時の自分の状態を反映した周波数を、音・光・振動を通して感覚にフィードバックすることで、「ととのう感」をより強く感じる一因になっているのではないか、と僕は考えています。



次回は、
「眠っている脳では何が起きているのか?」
深い睡眠で現れるスローウェーブ、血流、脳脊髄液、そして近年注目されている脳内の“クリーニングシステム”について紹介したいと思います。

※今回ご紹介した内容は、脳波や感覚刺激に関する研究の紹介です。特定の光・音刺激による医療効果を示すものではありません。また、HRTスタジオやルミナなどの機器について、これらの研究と同様の作用・効果を示すものではありません。

 

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